特殊なデザインの高酸素透過性コンタクトレンズを用い、角膜の形状を矯正し、視力を回復させる角膜矯正療法のことです。
「オルソケラトロジー」というコンタクトレンズを寝る前に装用して寝ている間に角膜の形状を変えて視力を矯正させます。
朝に回復した視力は一定期間維持され、日中は裸眼でも良く見えるようになります。
画期的な最新の近視矯正法として、現在世界的に注目を浴びています。
※効果には個人差があります。
オルソケラトロジーは、アメリカで30年以上前から研究・施術され、現在、アメリカ・ヨーロッパ・アジアを中心に、世界各国でその安全性と効果が認められ、実施されております。レーシック等の外科的手術と異なり、レンズの装用を中止すれば、角膜の形状は元に戻りますので、安心してお使いいただけます。
また、日中装用のコンタクトレンズとくらべても、夜間の装用なので、ほこり等が目に入ったりせず、レンズを紛失する心配も減るなど、安全・快適にお使いいただくことが出来、リスクは一般のコンタクトレンズと同等またはそれ以下となります。
オルソケラトロジー治療で使用するコンタクトレンズは酸素透過性のハードコンタクトレンズです。コンタクトレンズの洗浄を十分に行われていない場合や、レンズケースの清潔が保たれていない場合、他のコンタクトレンズ同様に重篤な角膜感染症を起こすことがあります。
充血や異物感、痛みなどの症状が出た場合はレンズの装着は中止して、早急に診察を受けてください。他のコンタクトレンズでも不適切な使用では起こりうる可能性がありますが、オルソケラトロジーのレンズは通常のレンズとはその形状が異なるため、洗浄が不十分になりやすいので、きちんと洗浄する習慣をつけてください。レンズケースは常に清潔にして定期的に新しいものに変えてください。
オルソケラトロジーで使用するコンタクトレンズは酸素透過性の非常に高いレンズです。しかし、夜間就寝中の装用では、瞬きがないことから涙液交換がなされません。そのために角膜への酸素供給が少なくなることがあります。
装用時間は6時間以上9時間未満を推奨しており、それ以上の装用は角膜の酸素不足による角膜障害をきたすことがありますのでしないで下さい。
角膜の裏面には、角膜内皮細胞という細胞があります。この細胞は一度障害を受けると脱落して、再生しないため、減少します。オルソケラトロジー治療の短期成績では、この角膜内皮細胞の減少は認められていません。しかし、通常のハードコンタクトレンズの長期装用で、角膜内皮細胞が減少することが報告されていますので、注意が必要です。
当クリニックでは角膜内皮細胞も定期的に検査いたします。
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